2011-10-13

DEAD END live streaming on ustream

 

先程までUstreamで生中継していたDEAD END at O-Westのライブがあまりに素晴らしかった。
まだ興奮冷めやらぬなかではあるけど、感謝の意も込めて何か書いておきたい。


DEAD END 2011
Crazy Cool Joe (b), Morrie (vo), You (g)


DEAD ENDについては、過去につたないながらもブログの連投をしたことがある。
アルバムを一枚ずつ紹介するかたちで書き、Morrieのソロも含めて再臨後まで、

残念ながら、マイスペ退会を考えたほどの圧倒的な不評っぷりで、まったく読んでもらえなかった。
(まあ、それはこのブログも同じというか、こっちのほうがはるかに酷くてホント消え去りたくなるのだが。)

いま読み返してみても力不足の感が強くあってリンクを貼るに値しないのだけど、
それでもアルバムから受ける印象はさして変わるわけでもなし、一応紹介した次第。
(しかし不人気なんてもんじゃなく、2ndを扱った「1987年」は未だに24アクセスと惨敗…)


さて、今日のO-Westのライブは8月の「四鬼夜行 -四喰-」と題されたイベントで告知された。
そのときがDEAD ENDのライブ初体験で、ライブレポは書けなかったからメモでも置いておこう。




DEAD END at O-East on 10th Aug

SET LIST

01.摩天楼ゲーム                     from 5th Metamorphosis (2009)
02.The Awakening                            from 1st Dead Line (1986)
03.Danse Macabre             from 2nd Ghost Of Romance (1987)
04.???                                                                     new song!
05.Beyond The Reincarnation          from 1st Dead Line (1986)
06.Dress Burning                   from 5th Metamorphosis (2009)
07.Frenzy                                        from 1st Dead Line (1986)
08.Devil Sleep                         from 5th Metamorphosis (2009)
09.Sacrifice Of The Vision (Encore)   from 1st Dead Line (1986)



この日はlynch.Pay money To my Painを招いて急遽決まったチャリティ・イベントで、
当然のことながら持ち時間は短く、1時間にも満たなかったのが残念ではあったのだけど、
すでにCreature Creatureを2回観て、Morrieがいかなる「存在」であるのか知っていてもなお、
より思い入れの強いDEAD ENDがようやく観れた、という喜びがそんな思いを吹き飛ばした。

初めて観たYOUとJoeがまた衝撃的で、ギターとベースでこれほど個性のある人間がいる上に、
その間にMorrieのような、ほとんど超人と言っていいような別格の存在感を放つヴォーカルがいる、
などというバンドは国内外を通じてもそうザラにあるものではないので、心底参ったのだった。
(これで、ドラムにMINATO=湊雅史が復帰したらどうなんだオイ、とも。)

ドラムはヘルプの山崎慶さんで、若いのにあの難曲どもをよく叩いているなと感心したものの、
さすがに天才・湊雅史と比べたら物足りなさを感じないではなく、損な役回りだなと思った。

意外だったのが、セットリストに1stのDead Line (1986)からの曲が多いことで、
一時期は「(メジャーデビュー前の)デモのようなもの」というような自己評価をしていたのに、
再臨後の5thであるMetamorphosis (2009)と同等かそれ以上の扱いに驚きを覚えたのだった。


ライブ終了後、10月のツアーが告知され、東京の会場がO-Westと知ってまた驚いた。
狭すぎるのだ。いくらハコが空いてないとはいえ、前のワンマンはAxでやっている。
Axがだいたい1800人くらい入る。O-Westはその約3分の1。チケット争奪戦確定ではないか。


当日、スクリーンに映し出されたツアー日程。ああ、無念…。


そして、残念なことにチケットが取れず。e-plusの抽選も落ちて、一般発売は瞬殺。
同日にDIR EN GREYのチケットも同様の憂き目に会い、ほとんど憤死寸前であった。


そんなわけで、その後もぐちぐちと「チケット…」とかなんとかモゴモゴしていたら、
13日のO-Westのライブを生中継すると言うではないか。なんたる僥倖。ありがたや。

まあ、「自分がその場にいるべきライブを中継で見る(観るではなく!)とは…」とは思った。
なんでチケット取れんかったんやろ、とかなんとかまたモゴモゴしていたほどである。

それでもPC前に鎮座して開演を今か今かと待ち侘びているあたり、
われながら微笑ましいまでの忠実なファンではないか、と苦笑いである。


それでは、今日のセットリストをあげておこう。収録アルバムも参考に付記しておいた。


DEAD END at O-West on 13th Oct

SET LIST

SE:疑似ヴィーナス                from 5th Metamorphosis (2009)
01.摩天楼ゲーム                  from 5th Metamorphosis (2009)
02.Danse Macabre            from 2nd Ghost Of Romance (1987)
03.I Want Your Love                          from 4th Zero (1989)
04.Psychomania                         from 3rd Shambara (1988)
05.Dress Burning                 from 5th Metamorphosis (2009)
06.Gillotine                       from 5th Metamorphosis (2009)
07.Kill Me Baby                  from 5th Metamorphosis (2009)
08.Final Feast                                             new song!
09.Sleep In The Sky                          from 4th Zero (1989)
10.Promised Land                             from 4th Zero (1989)
11.夢鬼歌                                                   new song!
12.Conception                                                 new song!
13.The Awakening                       from 1st Dead Line (1986)
14.Frenzy                                 from 1st Dead Line (1986)
15.Devil Sleep                    from 5th Metamorphosis (2009)

Encore
16.Princess                        from 5th Metamorphosis (2009)
17.Perfume Of Violence                from 1st Dead Line (1986)

Encore (2nd)
18.冥合                             from 5th Metamorphosis (2009)
19.Sacrifice Of The Vision            from 1st Dead Line (1986)



当然のことながら、目下のところ最新作である5thがダントツで多い。
SEを入れれば、2曲を除いて全曲やっていることになる。

その次が1stの4曲、4thの3曲、新曲の3曲となり、2ndと3rdは1曲だけ。


駄曲がないバンドなので「あれもこれも」やってほしかったけど、そうもいかない。
2ndと3rdの曲が少ないことに、どういった意味/理由があるのかはわからない。

ただ、このセットリストは実によく機能していて、
曲が生み出された「年の差」から生じかねないギクシャクとした違和感は皆無だった。


現役バンドとしての若々しさ、伝説のバンドとしての威圧感もまた違和感なく共存しており、
だいぶ馴染んできた山崎さんのキレのあるドラムも相まって、バンドとしてよくまとまっていた。


そして、なんといっても「フルセットのライブ」が共時的に体験できたことが大きかった。
全19曲130分、会場にいられなかった悔いなどどこへやら、という調子で楽しんだのだった。


中継は画質も音質もカメラワークもよく、これまで見てきたあらゆる中継のなかでもベストだった。

最近はロックフェスの中継がよく行われていて、名だたるビッグバンドの中継をいくつも見てきた。
それら世界のトップクラスのバンドの中継と比べてもなお、今回のものが間違いなくベストだった。

わたしが重度のファンであることを差っ引いても、セットの流れ、パフォーマンスともに完璧で、
終盤の畳みかけるような攻撃的な曲の猛攻には、PC前で思わずヘドバンをかましてしまったほど。

滅多なことではそんな状態にならないわたしではあるのだけど、会場の熱気が伝染したと言うか、
あまりに素晴らしいライブに興奮してアタマがどうにかなってしまったのであり、
それはずっと中継を見ていた(平均)約1400人(累計約11000人)も同じだったと思う。


一方で、「映像で見る」ことで冷静に理解できたこともたくさんあった。

わかってはいたことだけど、全員とにかく巧い。技術だけでなく個性もある。
それも、極めて異例なほどの「個性」なのだ。Morrieは似た者の影すらない。

今日、もっとも感銘を受けたのが足立"YOU"祐二のギターで、何度も唸るしかなかった。
幽冥境を彷徨うかのような妖しいフレーズを、艶のあるトーンで聴かせてくれた。

とくに新曲のソロが素晴らしく、これはアルバム発売までとても待っていられない。
さっさと「三ヶ月連続シングルリリース」の波に乗らなければ、と思った次第である。

ちなみに、新曲のコンセプトはリリースされる順番に、
「近親相姦 (incest)」「食人 (cannibalism)」「殺人 (murder)」なのだとか。
実にMorrieらしい、おどろおどろしいテーマではないか。もちろん、その処理は極めて哲学的だ。


こうした聖(性)と俗が入り乱れたテーマの形而上学を開示し、
かつそれを「ヘヴィでキャッチーなロック」としてわかりやすく提示しつつも、
楽曲の定型性を気にさせないように強烈な個性で曲をねじ伏せているあたり、
やはりこのバンドは世界でも有数の「個性」を持ったバンドなのだと感嘆した。


あれほどのライブを中継で見せることができるバンドは、国内でも両手の指の数で足りるだろう。
アルバムとしての新作は先になりそうだが、まずはシングルのリリースを楽しみに待つことにしよう。

春のツアーは這ってでもダフ屋と交渉してでも行かねばならない、と自分に言い聞かせ、
今日のライブが中継で見ることができて本当によかった、と関係者各位に感謝したのだった。



それにしても、アンコールの"Sacrifice Of The Vision"は最高だった。
夏の「四鬼夜行」のときよりも更にいい出来で、とてもじゃないがいても立ってもいられず、
PCに向かってメロイックサインを出したりヘドバンかましたりと忙しいことこの上ないまま、
これしかなかろう、という勢いでもって

「黄金郷で、死ねぇっ!!!

とカマさずにはいられなかったのだった。


あれを見ていたひと何百人かがわたしと同じことしてたと思うと、何だか楽しくて仕方ない。


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2 件のコメント:

  1. DEAD ENDネタ、最近【旬】なのかな?と一人で勝手に思ってます(笑)
    昔のCD引っ張り出して聴いても、全く色褪せないんですよね。このバンド。
    不思議なくらい【今】を聴いてる感覚になります。

    そういえば、B誌にてArch Enemmyのマイケルも今ハマってる的な発言してましたね♪

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  2. >kanaさん

    確かに色褪せませんね。
    1stはさすがに当時の色が濃厚ですけど、質は高いし、
    2ndから5thにかけての作品群は文句などあろうはずもないです。

    そうそう、マイケル・アモットはこのライブを観に行ってたんですよ。
    ライブ前→ http://twitter.com/#!/Michael_Amott/status/124330310241501184
    ライブ感想→ http://twitter.com/#!/Michael_Amott/status/124554081267232769

    マイケル、完全にファンと化したようです(笑)

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